昨年、ご相談こられた来られた60代の女性、話を聞いていると女性は今まで結婚はせず、某大手企業で働いており、俗に言うキャリアウーマンであったようである。
そんな女性がなぜ結婚詐欺にあったのか?
1.男性と知り合ったきっかけ
女性は今まで仕事ばかりの人生で生きて来たので、これと言った趣味はなかったようです。
そんな女性が退職してすぐはしたいことをしようと色々試したようですが、これといって続くものが見つからず、次第に自宅に引きこもるようになったようです。
自宅に居てもやる事がないため、何気なしにテレビCMで宣伝していたゲームを始めてみると、ゲーム内での仲間とのコミュニケーションなどで寂しさが紛れて、次第にハマっていったようです。
そして、そのゲーム内の仲間の中に「結婚詐欺師」がいました。
2.次第に惹かれていく女性
ゲーム内で特に積極的に連絡して来た「結婚詐欺師」とは、直接LINEのIDを交換して、ゲームの話やその他の話をするようになっていきました。
だんだん女性は「結婚詐欺師」の積極的なところなどに次第に惹かれていったようです。
詐欺師の自称プロフィール
30代前半 独身
神奈川県に隣接する県に在住
職業 会社経営
一人暮らし
年上好き
「結婚詐欺師」とはだいたい半年ほど、朝の「おはよう」から「おやすみ」まで頻繁に連絡を取り合っていたようです。
ある日「今度神奈川県◯◯に仕事の取引で行くから一度会ってみない?」と誘われたようです。
その頃には女性も親近感を持ち、また気になりだしていたのと、年齢差は大丈夫との「結婚詐欺師」の言葉を信じて会うことにしたそうです。
3.初めて会ってからお金を貸すまでの流れ
第一印象は、背は高くて誠実で真面目に見える容姿だなぁっと感じたようです。
女性は会った次の日に「距離はあるけど付き合って欲しい」と告白をされ、第一印象が良かったので快諾されたようです。
それからは1〜2週間に1回神奈川県に車でやってくる「結婚詐欺師」会っていたそうです。
その時は気にしていなかったけど、今思い起こせば(なぜいつも横浜ナンバーのレンタカー)だったのか?と疑問を口にされていました。
そして数ヶ月が経った頃、女性が何度連絡しても連絡が取れない日が続き、彼に会いにいきたいけど、住所を知らなかった女性はどうしようもなくモヤモヤとした気持ちのまま心配していると、1週間後に少し疲れたような、少し不機嫌のような声で電話があったので、何かあったの?と質問しても「結婚詐欺師」は答えず、またあまり会話も続かず電話はすぐ切られ、女性が心配でLINEで問いただすと「従業員が会社のお金を持って行方が分からなくなり、会社の支払いがあるからお金の工面をしている」と返事があり、また連絡が途絶えたそうです。
それからまた一週間後に「お金の工面が出来ず、会社が危ないかも…」と連絡が入り、金額を聞くと500万で、ただ250万はなんとかなりそうと言っており、後の250万は厳しいかもと「結婚詐欺師」が言っていて、心配でどうしようもなかった女性は250万なら出せるよと思わず言ってしまったようです。
そして「結婚詐欺師」は、その日の夜に振り込みより顔を見たいからと、お金を受け取りに来たようです。
それからは、それをきっかけに「結婚詐欺師」から色々言われる話を信じて、女性は貯めていた退職金がほぼ底がつくまで貸していったようです。
そこで、おかしく思った友人が話をしても女性は信じているので中々聞き入れず、でも友人から金額も金額だし、とりあえず相手の所在だけでも調べたら?とご相談に来られ、所在調査と素行調査をお受けしました。
4.結婚詐欺師の正体
まず彼の住所も名前も生年月日もわからずLINEのIDしかわからないので、「結婚詐欺師」が女性に会いに来るまで待って調査をすることにしました。
1ヶ月が過ぎた頃に、携帯代が払えないと言う「結婚詐欺師」が少額のお金を受け取るためにやってきたところを、調査員が確認し尾行調査を開始しました。
「結婚詐欺師」は女性と別れると、横浜市◯◯区のレンタカー屋に車を返し、電車で数駅先の◯◯駅で下車すると、女性と接触しました。
その女性とは数時間一緒に過ごしてから別れると、また電車で移動後に神奈川県◯◯市のマンションに入りました。
5.女性に調査結果を報告
張り込みを何日か繰り返すと、マンションが男性の居住先であるとわかり、また同居している女性がいることと、その女性が妻であると判明しました。
また男性は会社などは経営していないことがわかり、日中は土建業のアルバイトに行くか、パチンコ店に出入りしている、他の女性と会っているかでした。
女性に話していた名前・住んでいる県・仕事などほとんどが出鱈目な嘘であったことがわかったため、女性に報告すると、最初は信じられないといった感じでしたが、最後は泣き崩れられました。
結婚詐欺のまとめ
この男を許すわけにはいかず、今現在は弁護士を通じて返金を請求していますが、なかなか返金には応じないようです。
信じてお金を貸した女性の傷は深く、人を騙して金品を要求し、その人の人生を変えてしまったことはとても許せない行為であります。
もし同様の状況の方がいましたら、メールのやり取りや相手の身分証などを確認し、早めに相談した方が良いでしょう。
※ 内容はご依頼者から少しでも誰かの参考になればという思いから、ブログに一部伏字で書かせていただいています。
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