世の中には一般常識というものが目に見えないが存在し、その常識を破った者や不法行為を行っている者を調べたり証拠を撮ったりしているのが探偵事務所である。
良心に訴えるという行為
ご依頼者の中には、人の中にあるであろう良心に訴えようとする方もいる。例えば、この人は私のことを思ってちゃんと認めて反省してくれるであろうと思いう問い詰めてみること。
過去には
浮気調査の場合だが、誰でもすぐに浮気の証拠が撮れる訳ではなく、なかなか不貞行為を行わない対象者等もいる。
調査に入るが、毎回浮気相手とデートばかり一向にラブホや浮気相手宅に行かない。ご依頼者からすれば料金ばかり膨らむばかりでたまったものじゃない。
そこで予算が限界に近づいたご依頼者が考えたのが、二人のデートの写真を見せて浮気を認めてもらい、パートナーの良心に訴えて謝罪と反省を促すというものだった。
もう10年以上パートナーと一緒に居るご依頼者は、パートナーのことは全てわかるとばかりに、写真を見せればすぐに認めて謝罪し反省してくれると思われていたし、そこから二人で一からやり直すビジョンも描かれていたし、そうなると信じられていた。
パートナーの良心には期待できない
調査を終了にし写真を渡すと、ご依頼者は少し明るい顔で「また一から頑張ります」と言われていた。
ご依頼者は写真を握りしめて、パートナーが帰ってくるのを今か今かと自宅で待っていたが帰ってこず、電話をしても圏外で留守番に繋がるだけだった。
結局、パートナーはどこかに泊まってきて翌日の深夜に帰宅した。そこで早速浮気相手との写真を見せて話をしたところ、ただの友達と言うばかりか、意を決してか思いつめた表情で「離婚して欲しい」と言われたそうだ。
パートナーは前々から離婚したいと思っていたようで、ご依頼者が話をしたことで決心がつき前へ進もうとしたようである。
ご依頼者が考えていた反省や謝罪とは程遠い、浮気を認めるどころか、反省や謝罪もなく、ただ離婚したいといった結果になった。
写真もツーショットしかないため、それ以上パートナーを問い詰めたりすることができずに渋々諦めたようである。
ご依頼者的には、嘘が嫌いなパートナーだから認めてくれると思っていたが、実際はただの友達だ!と声を荒げるといった対応をされてしまい、怒った姿を見たことがないご依頼者からしたら、今まで見たこともないパートナーの姿だったようだ。
最後に思うこと
- 浮気調査の時期が早かった
- パートナーの良心に期待した
この二点が望んでいた結果を逃したのではないかと思う。
たぶんパートナーと浮気相手はまだ始まったばかりで、これからどんどん仲が深まっていくのではないかと推測できる、そもそももとは良心を破って浮気しているのだから、相手の良心に期待するのもやめておき、証拠を手に入れてから話し合いをすれば良かったのだろうと思う。
でも、長年連れ添った相手の良心にかけたいし、信じたい気持ちは当然の気持ちで、そうあっても欲しかったと思う。
それでは、また。