よくネットなどでは、調査力がある探偵事務所のランキングなどを見かけますが、はたして探偵事務所によって調査力の違いはあるんでしょうか。
何をもって調査力があるとするかによって違いますが、調査力の違いはあります。正確には、調査員によって違いは明白にあります。
では、調査力の違いはどういったところにでるのでしょうか。
尾行調査による調査力の違い
尾行だけを考えると、以下のようなことが調査員には求められます。
- 対象人物にバレ(発覚)ない
- 対象人物を見失わない
- 対象人物のどんな動きにも対応できる
対象人物にバレない
対象人物に尾行していることや、張り込みしていることがバレる(発覚する)ことです。調査をしていることが相手にバレると、調査の継続は難しくなるばかりか、調査目的(証拠撮りなど)が達成できなくなりますので、絶対にあってはならないことです。
理想としては、距離をつめたり離したりを繰り返して、なるべく対象人物から見られない位置で尾行し、また周りの景色にも溶け込み、たとえ対象人物に見られたとしても記憶に残らないように。
透明人間のような感じです。よくテレビなどで電柱に隠れる尾行シーンがありますが、実際の調査でもよく電柱に隠れます。
対象人物を見失わない
昔、大手探偵事務所で働いていた時は、「相手にバレるくらいなら見失え」とよくありましたが、実際私もそう思いますが、ただ一度しか証拠を撮るチャンスがない調査などは、見失うと大変です。
なので、理想としては見失わないということです。
どんな動きにも対応できる
対象人物の行動は予測できるものばかりではありません。例えば、急に車に乗ったり、走ったり、電車に乗ったり、タクシーに乗ったりといろいろな行動があります。
いかなる場面も冷静に対応できるのが理想的です、例え物理的に無理な場面でも、次につながるように対応しておくことも求められます。
対応するにはある程度の失敗した経験が必要かも知れません。
撮影による調査力の違い
尾行と同じくらい大切なのが撮影になります。この撮影でも調査力の違いが明白にでます。
撮影では、以下のようなことが調査員に求められます。
- 始まりから終わりまで細かく撮れている
- 対象人物の顔が撮れている
- 接触者などの顔が撮れている
- 証拠となる場面が撮れている
始まりから終わりまで
撮影した写真は、最後に報告書にしますので、要所だけしか撮影していないと対象人物の行動が証明出来なせんので、調査を開始した場所から、対象人物が動けば動きがわかるように、標識や立ち寄り先の看板なども細かく撮影しておかなければなりません。
調査員の中には、自分でここは撮影しなくてよいと判断して撮らない者もいますが、それは間違いで、とりあえず撮っておきいらなければ報告書に載せなければいいだけの話です。
調査力がある探偵は、細かく水平なども気にしながらいろんな角度で撮影していて、普通の調査員の倍は写真があるかも知れません。
対象人物、接触者などの顔写真
調査の中には、移動距離が短く顔写真が撮れない場合もありますが、1日の調査の中で対象人物と接触者などの顔写真は撮っておかないと、どこの誰の調査なのかわからないものになります。
これも調査中に一回撮れればよいというものではなく、なんども顔写真を撮影している探偵は優れているように思います。
証拠となる場面が撮れている
証拠となる場面を撮るためにご依頼される方が大半だと思いますので、ここはしっかりと撮っておかなければなりません。
理想としては、ただオートで録画しっぱなしではなく、その日の天候や日の陰り、周囲の状況などをすべて考えて、一番最適な機材で撮影するのが望ましいです。中には一箇所撮るのに複数台のカメラを仕掛ける探偵もいます。
私は撮れないよりはここまでするかといった具合に、証拠撮影に挑んだ方がよいと思います。
最後に
ここでは浮気調査や素行調査などの尾行調査において、大切なものを考えてみました。
これら全て備わっていて調査力があると判断できるのではないのかなと思います。
今まで色々な調査員に会ってきましたが、何十年と探偵をしていても調査力がないものもいますし、たかだか一年でも調査力があるなと思うものもいました。
なのでホームページに書かれているような調査力を相談にいっただけでは判断できないし、探偵社の規模も関係ないように思います。
でも、調査力1位と書かれていたら、すごいんだと思って私なら依頼してしまいそうです。
それでは、また。